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半神とは

2025年5月5日

はじめに

私は「聖書の神とは」という記事の中で、自身の体験と日月神示との強い相関性から聖書の神とは日本の天津神であるとの結論を得ました。私は、聖書の物語は実は多くの神々がいる多神教の世界であると思っています。そしてこの結論を踏まえ、聖書理解の再構築も必要であるとも思っています。その中で半神という存在について考察していきたいと思います。この半神という言葉は聖書に直接書かれているわけではありませんが、世界中の神話の中に登場する神です。その神は天界ではなく地上界に住む神で、神として使える能力が制限されている状態になっています。日本の神話では国津神に相当します。また聖書においてもこの半神を定義しないとうまく説明がつかない存在がいます。その一人がエリシャです。本記事では、彼がどういう論理で半神であるといえるのかを考察したいと思います。

神の定義

まず初めに神とは何かを定義したいと思います。ヨハネの福音書4:24にはこのように書かれています。

KJV1611/JOHN4:24
God is a Spirit, and they that worship him, must worship him in spirit, and in trueth.

ここを直訳するなら、

「神とはSpiritと呼ばれる集団に属する霊で、神を礼拝する人々は心の中で真実を持って神を礼拝しなければならない」

となります。固有名詞Spiritに不定冠詞aがついている形に注意が必要です。つまりSpiritと呼ばれている集団に属している霊を神と呼んでいるということです。逆に言えば人間の霊はこの集団に属していないということです。

このように聖書では神と人を分けるもの根底は、霊の状態の違いであるということを述べています。言葉で言えばこの一言のようですが、その違いは雲泥の差であることは言うまでもありません。(神格については本記事では言及しません)

神と人の分類

次に神と人の分類をします。聖書が多神教の世界であることが分かると、創世記6章の記述は、地上に住む神々と人々の創世の物語であるとする解釈が自然に成り立ちます。そのことを前提として地上世界に生きる神と人の分類をしたいと思います。まず基底となるテーブルを作成し大分類とします。この時、非常に重要な概念ですが、肉体は霊の乗り物であるとします。

大分類:地上世界に生きる神と人
分類 水準
(霊) 神霊
  • Spiritに属している霊
人霊
  • Spiritに属していない霊
(体) 神体
  • 人型(肉体)

    肉体:胎から生まれやがて朽ちる体
人体
  • 神体から作られた人型(肉体)
  • 神体とは異なる外見を持つ
このテーブルは逆解析的、即ち聖書の物語に合うように作ったものです。これらの全ての組み合わせを作ると以下のようになります。

  1. 神霊+神体
  2. 神霊+人体
  3. 人霊+神体
  4. 人霊+人体

この中で(3)は明らかに存在しえない組み合わせです。なぜなら、人霊は神体を持てないから人体が作られた訳です。

大分類テーブルに置いて神体が肉体を持っていると思われる理由は創世記6:2からです。

KJV1611/Gen6:2
That the sonnes of God saw the daughters of men, that they were faire, and they took them wiues, of all which they chose.

まずthe sonnes of Godが誰かということになりますがこのように解釈します。

  • 上記(1)と(4)は神によって作られる:(プロトタイプ)
  • 両者は結婚し交わる:(混血)
  • 生まれた子で神体を持つ子をthe sonnes of Godと定義する:(プロトタイプに限りなく近い混血種)

この節から、両者が結婚しているので、神の体も肉体であると解釈します。これは大昔から生き続けている人が誰もいないことからも、そう言えると思います。

エノク書には掟を破った天使達が人と結婚し巨人が生まれたとあり、これをthe sonnes of Godと解釈する説もありますが、私はこれを採用しません。なぜならこの解釈の一番の問題点はthe sonnes of Godが偶発的に生まれたという事にあります。ここは聖書解釈の大きな分岐点ですが、私はこの話は別のものだと思います。この理由は以降取り上げます。

創世記6:4では神の肉体の特色が述べられています。

KJV1611/Gen6:4
There were Giants in the earth in those daies: and also after that, when the sonnes of God came in vnto the daughters of men, & they bare children to them; the same became mightie men, which were of old, men of renowme.

ここの巨人は神体の特徴の一つを表している訳ですが、元々神体は人体と比べ明らかに大きかったということを述べているにすぎないと思います。しかし、子供が生まれたわけですから、両者の差は交われないくらいの差はないと考えるのが自然です。

そしてその巨人の神が古の勇士であったということだと思います。様々な神話で語られる巨人は彼らの事ではないかと思います。

そして以上により神体をさらに分類すると以下のようになります。

(1)の分類:
分類 水準
(神霊+神体) 肉体
  • 胎から生まれ寿命がある
  • 人体とは違う特徴を持つ(プロトタイプに近い世代)
  • 人と結婚できる
  • (地上用)
非肉体
  • 朽ちない体
  • (天上用)
非肉体とは栄光の体の事ですが本記事ではこれ以上言及しません。肉体は混血により変化していく事に注意が必要です。

以上をまとめると、地上世界の人型種は以下のテーブルに挙げた三種となります。

人型種の分類:
分類 水準(創世初期の頃)
人型 神体
  • 霊的分類:神
  • 種:神体的特徴
  • 大きさ:大
  • 大分類:(1)
混血体
  • 霊的分類:神または人
  • 種:混血的特徴
  • 大きさ:中
  • 大分類:(1✖️4)
人体
  • 霊的分類:人
  • 種:人体的特徴
  • 大きさ:小
  • 大分類:(4)
結婚は、神と神、神と人、人と人の三パターンありますが、理由はさておき、現在の地上人はほぼ混血種で、しかも極めて人体と同じ特徴に収斂してしまった人々がマジョリティーを占めていると考えます。しかし様々な神話から古の時代には神同士のみで結婚していた神族と呼ばれる人々がいたようです。

現在でも見た目は普通の人ですが神霊を持つ人はいると思います。しかし自身の霊が神霊か人霊かは誰も判断できない状態です。これは混血種の特徴と言っていいかもしれません。また神体の特徴を示す知識も失われているので、例えば背が高いだけでは神霊が宿っているとは言えないと思います。

そしてこのことから上記(2)の分類は、外見的には存在するが実際は存在しないとなります。

この神霊人と人霊人がいたことは創世記6:7から確認できます。

KJV1611/Gen6:7
And the LORD said, I will destroy man, whom I haue created, from the face of the earth: both man and beast, and the creeping thing, and the foules of the aire: for it repenteth me that I haue made them.

このboth manという言葉がそれに対応します。また神が作ったのを後悔したともありますので、神霊人は偶発的に生まれたエノク書の巨人の系譜とはならないと考えることができます。

またノアの家族8人は人霊種のみの構成ではなかったといえると思います。なぜなら、その後the man of Godのモーセやエリヤがでてくるからです。

the man of God

このように聖書は多神教の世界であることを前提とすると、創世記6章から地上にも神が住んでいる解釈できます。そうすると、聖書の中で奇跡を行う人々は、実は外見は人であっても霊は神霊を持つ人々ではないかと推測できる訳です。その代表格がモーセ、エリヤ、そしてエリシャです。その中でエリヤとエリシャの関係から、神にも違いがあることを考察したいと思います。

私はその違いを示す言葉がthe man of Godだと考えています。この英語の一般的な意味は辞書によると、「聖職者、牧師、聖人」ですが、私はそうではなく「神の霊を持つ人」の方が本当の意味に近いのではないかと思います。なぜならこのthe man of Godの人々は人間にはできないとてつもない奇跡を神に代わって地上で起こしている様子であるからです。

エリヤとエリシャ

エリヤはその登場から預言者でありthe man of Godでしたが、エリシャはエリヤの出した条件を満たした以降にエリヤの後継者となりthe man of Godになりました。そしてそれはthe Lordの承認によって得られたものであると文脈から推測されます。

では元々のエリシャの霊は神か人かのどっちであったのかを考察します。黙示録14:4にはこのように書かれています。

KJV1611/Rev14:4
These are they which were not defiled with women: for they are virgines: These are they which follow the Lambe whithersoeuer hee goeth: These were redeemed from among men, being the first fruits vnto God, and to the Lambe.

ここのamong menの意味ですが、上述した事を元に解釈するならば神霊人と人霊人の両方の中からになりますが、ここでは初穂として神と子羊に捧げるとありますので、ここのmenは人霊人の事を指しておりかつ彼らが天使即ち神となると解釈できます。つまり神霊人は既に神なので含まれていないということです。ここで何が言えるのかと言えば、人霊人は144000人で始めて神霊となるということです。つまり、もし二千年以上前のエリシャが人霊人ならば神霊人であるthe man of Godには絶対になれないわけですので、彼は神霊人であったと言えると思います。

このことからエリシャは神霊人であったにも関わらず、彼はエリヤの後継者となるまではthe man of Godではなかったという事です。

ではこのthe man of Godとはどういう存在なのでしょうか。聖書からは断片的にしかわかりませんが、数々の奇跡を起こせる事から少なくとも天に住むthe Lordと非常に近い関係であることは言えると思います。

以上により、私はエリシャの初めの状態を半神だと定義します。つまり地上に住む神霊人は、肉体的特徴に関係なく、基本的にはこの半神状態であると思います。なぜなら地上には現在でも神霊人がそれなりに住んでいると思われますが、誰も聖書のような奇跡を起こせないからです。例え、自身が神霊だと分かったとしてもエリシャの例から無理なのではないかと思います。